シリーズになっている人気者な主人公たちは
いったいどんなクリスマスを送っているのでしょう?
絵本の中の主人公たちと一緒に
たのしいクリスマスのひとときを、お過ごしくださいね♪
この記事は昔、生協のプロバイダを利用して公開していた「風のなかー絵本の小径ー」というタイトルのHPに載せていたものです。生協のインターネット事業からの撤退に伴い、こちらに記事を移すことにいたしました。絵本はずっと残っていくと思っているので、少し修正も加えながら、記事を順次移していっています。(20年以上も前に書いた記事なので中には絶版になっているものもありますが、気になった本があれば、図書館で探してみてください。)
ここでは 我が家にあるクリスマスの絵本をご紹介しています。クリスマスの本は多いので、少しテーマ別にわけて編集しました。今回はいろいろシリーズになっている主人公たちのクリスマスのお話です。また、この記事を書いたあとに入手した本も後半に加筆しています。
■ペッテルとロッタのクリスマス
エルサ・ベスコフ・作 福音館書店 2001
Petters och Lottas Jul by Elsa Beskow 1947
「3人のおばさんシリーズ」の1冊です。ペッテルとロッタが、みどりおばさん、ちゃいろおばさん、むらさきおばさんの家でくらすようになって、はじめてのクリスマス。どうやら二人にとっては、はじめて体験することばかりのようですよ・・・♪
この本を見ていると、クリスマスの「準備」をするのも、またクリスマスの楽しみのひとつだなぁ・・・としみじみ思います。(ペッテルとロッタがクッキーを作っている最初のページ、準備をする楽しみが伝わってきて、大好きです。)それから、このペッテルとロッタを取り囲む大人達のなんて素敵なこと!二人がとても幸せな環境のもとで大切な時間を過ごしているんだなぁ・・・と、とてもあたたかな気持ちになってきます。娘は、ロッタがちょうど自分と重なるのでしょうか、特に双子のあかちゃんのお世話をするところが、大好きなんですよ♪・・・そしてこの本で一番私の好きな部分、それは最後のページにあります。・・・ペッテルとロッタは2年目のクリスマスイブが、去年よりもっと楽しかったと思うのですが、そのわけがね・・・ふふっ、とってもいいんですよ♪ (2001/12/18)
(追記)
福音館書店のHPで確認したところ、「3人のおばさんシリーズ」はいずれも品切になっていました。(でもサイトには載っていたので、再販の可能性もあります。)
図書館にてお探しください。(2023.12)
■くんちゃんとふゆのパーティー
ドロシー・マリノ・作 あらい ゆうこ・訳 ペンギン社 1981
BUZZY BEAR'S WINTER PARTY by Dorothy Marino 1967
寒い季節になりました。その日も朝から風が強く、空はどんよりくもっていました。そろそろふゆごもりの季節。だけど、 くんちゃんは「ゆきをみてみたい」から、まだふゆごもりをしたくないのです。そこで、おとうさんは、、今年はくんちゃんがゆきがみられるように、ふゆごもりはもうしばらくおあずけにすることにしました。おとうさんが、もりのむこうのくまさんのやねなおしを手伝いにでかけてまもなく、ひらひらとゆきがおちてきました・・・。はじめてみるゆきに、大喜びのくんちゃん。しかし、「ゆきってすてき」だけれど、ことりから、ゆきがふるとたべものがみつからなくなるというお話をききます。そこで、くんちゃんはいいことを思いつきました♪
大好きなこぐまの「くんちゃん」シリーズの冬のお話です。でかけていったおとうさんのために、もみの木に飾りつけをして、パーティの準備をするくんちゃん・・・だれかの喜ぶ顔が見たくて、たのしくパーティーの準備をする「くんちゃん」は、喜んでツリーを飾ったり、お菓子の準備をする「娘」そのものだなぁって、嬉しくなります。娘も「くんちゃん」に自分を重ね合わせることが出来るからでしょうか、読み終わると、いつもニコニコしているんですよ♪
くんちゃんシリーズはその本ごとにテーマカラーがあります。このふゆのパーティーは「あか」。黒いペン画に、ビビッドな赤が、優しく暖かな「ふゆのパーティー」を演出しています。 (2001/12/11)
(追記)
くんちゃんシリーズは、現在も出版されています。(2023.12)
■メイシーちゃんのクリスマス
ルーシ・カズンズ・作 なぎともこ・訳 偕成社 2000
Happy Christmas Maisy by Lucy Cousins 2000
娘の大好きなメイシーちゃんの仕掛け絵本です。メイシーちゃんの仕掛け絵本って、どうしてこんなにキュートなんでしょ♪・・・それに、手書き風の英語が書かれているのも、おしゃれですよね!娘がこの間、ままごと遊びをしているときに、「Ding-dong!」とメイシー風にチャイムを鳴らすマネをしていて、とてもかわいかったです。(←やや、親馬鹿発言ですね~笑。)
Happy Christmas everyone ♪ (2001/12/19)
(追記)
偕成社のサイトに本は載っていますが、在庫なしとなっています。絶版ではないようですが、品切れのようです。仕掛け絵本なので図書館にはないかもしれません。
(2023.12)
■リサとガスパールのクリスマス
アン・グットマン・文 ゲオルグ・ハレンスレーベン・絵 石津ちひろ・訳 ブロンズ新社
Le cadeau de Noel by Anne Gutman and Georg Hallensleben 1999
我が家の大好きな「リサとガスパール」シリーズのクリスマスのお話です。中でも、このクリスマスのお話が、娘の一番のお気に入りです。
もうすぐ、たのしいクリスマス。パラディせんせいにあげるクリスマスプレゼント、ガスパールといっしょに考えていたリサですが、いいことをおもいつきました!・・・いったいどんなプレゼントだったんでしょうね♪(くすっ)
石津ちひろさんの訳が、かわいく明るいリサのキャラをいっそう引き立たせています。裏表紙の6コマ劇場も好きなのよね~♪ (2001/12/11)
(追記)
↑出版社が変わって、河出書房新社から新版が出ました。
訳は同じく石津ちひろさんですが、訳も見直しがされているようです。(2023.12)
■マドレーヌのクリスマス
ルドウィッヒ・ベーメルマンス作 江國香織・訳 BL出版 2000
MADELINE'S CHRISTMAS by Ludwig Bemelmans 1956
パリのつたのからまるおやしきにすんでいる12にんの女の子のお話、マドレーヌちゃんのクリスマスのお話です。クリスマスのまえのばん、おりあしくやしきじゅうがねこんでいましたが、ただ一人マドレーヌだけが元気でした。てきぱきとはたらいていると、げんかんを叩く音がしました。出てみると、それはじゅうたんしょうにんで・・・。
いつも元気をわけてもられるマドレーヌ、江國さんの訳では、おてんばだけれど、やっぱり、 良家の子女なのね♪・・・という雰囲気がうま~く出ているなぁ・・・と思います。娘はシリーズの中で、これが一番のお気に入り♪ (2001/12/11)
(追記)
現在も出版されています。(2023.12)
■ぐりとぐらのおきゃくさま
なかがわりえことやまわきゆりこ・作 福音館書店 1966
これはもうだれもがご存じの「ぐりとぐら」のお話ですね♪
ゆきがっせんをしていた、ぐりとぐらがおおきな足跡を見つけます。さて、その足跡をたどっていくと・・・。ぐりとぐらのお話には、やっぱり「美味しいもの」ははずせませんね!ふふっ。 (2001/12/20)
(追記)
人気者のぐりとぐら、もちろん今も出版されています。(2023.12)
■ゆうぴんやのくまさん
フィービとセルビ・ウォージントン・作 まさきるりこ・訳 福音館書店 1987
TEDDY BEAR POSTMAN by Phoebe and Selby Worthington 1981
いつも寡黙に働く「くまさん」シリーズの1冊です。この小さな水彩画が、なんとも優しくそして洗練されていて、大好きなシリーズです。今回はくまさん、雪の中でお仕事をしています。(まるでくまさんがサンタさんのようですね♪・・・人々に大切なお手紙や荷物を届けるという郵便屋さんって、なんて素敵なお仕事なんでしょう。)・・・お仕事が終わったくまさん、お風呂で「ほっこり」して、明日開けるプレゼントの包みを楽しみにしながら、眠りに就きます。あ、もちろん、サンタさんへの差し入れも・・・ね♪
ところで・・・「ゆうびんやのくまさん」って、やっぱり奥様を亡くされたって設定なのかしら?!壁にかかっている絵(写真?)が、ずっと気になっているのです・・・娘は、くまさんのお父さんとお母さん(暖炉の横の結婚式の写真)だと言っています・・・(ほかのくまさんには写真ないんです。ゆうびんやのくまさんだけ。)
(2001/12/20)
(追記)
くまさんシリーズ、我が家には「ゆうびんやのくまさん」のほかに「パンやのくまさん」「うえきやのくまさん」「せきたんやのくまさん」「ぼくじょうのくまさん」があります。そして福音館書店のHPにいって気がついたのですが、2020年にあたらしく「ボートやのくまさん」と「しょうぼうしのくまさん」が仲間に加わったようです。「ぼくじょうのくまさん」(童話館出版)以外は、いずれも福音館書店です。
というわけで、「ゆうびんやのくまさん」はもちろん現役、今も元気に働いています。^-^ (2023.12)
■ふゆのよるのおくりもの
芭蕉みどり・作 ポプラ社 1990
娘の大・大・大好きな「ティモシーとサラ」のシリーズです。今回はクリスマスのお話。おじいちゃんとおばあちゃんのおうちに出かけたティモシーとサラ。おやおや、急にサラが泣き出しました。どうやら、サラはサンタさんが本当に来てくれるかどうか、心配になったようですが・・・。
カントリーなインテリアのティモシーとサラのおうち。ああ、クッキーが美味しそう♪(笑) (2001/12/20)
(追記)
現在も出版されています。(2023.12)
↓ポプラ社のサイト
■雪の日のパーティー(「のばらの村『四季物語』」より)
ジル・バークレム・作 岸田衿子・訳 講談社 1995
THE FOUR SEASONS OF BRAMBLY HEDGE by Jill Barklem 1988
「のばらの村のものがたり」シリーズの1冊です。「雪の日のパーティー」は、のばら村のご先祖のしきたりにしたがって、「雪のぶとうかい」をひらくお話です。のばら村のねずみたちの家の様子が、かわいくて大好き!・・・どんなにながめていても、見飽きることがありませんね♪
我が家にあります「のばらの村『四季物語』」には、はる・なつ・あき・ふゆの4つのお話がおさめられているのですが、この本のなによりの魅力は、巻頭にジル・バークレムさんが語る「のばらの村のものがたり」誕生のインタビュー記事が記載されていることなんです。ブランベリーヘッジ・ファンの方は必見ですよ♪(2001/12/21)
(追記)
この講談社版は残念ながら絶版のようです。
誕生インタビュー記事を読まれたい方は、図書館でお探しくださいね。
↑野ばら村シリーズ、調べてみたら別の出版社から出ていました。
今は「野ばらの村の雪まつり」というタイトルになっています。
翻訳もこみやゆうさんになっていました。
翻訳が変わると、すこし本の雰囲気も変わりますので、
またじっくりと「こみやゆう」版も読んでみたいです。(2023.12)
spn-works.com↑このサイトでシリーズの詳細が見られます。
■スプーンおばさんのクリスマス
アルフ=プリョイセン・作 ビョーン=ベルイ・絵 偕成社 1979
HAR LOMMER JAG, SA TESKEDSGUMMAN by Alf Proysen and Bjorn Berg 1970
スプーンおばさんは、ある朝目覚めると、ティースプーンぐらいに小さくなっていました。「おやまあ!よりによって、きょう、こんなことになるなんてね。」・・・そう、スプーンおばさんは、きょう、クリスマスの買い物に行きたかったのです。そこでいちばにでかけるご亭主のリュックのポケットにこっそりと入り込みました!・・・いちばで、スプーンおばさんのすることに、ご亭主はおおあわて!・・・だってね、おじさんはおばさんが小さくなることをみんなに知られたくなかったからなんです・・・ふふっ。
この本では、ノルウェーのクリスマスの風習を知ることが出来て、なかなか興味深いです。(ノルウェーのかたって小鳥たちを大事にしているんだなぁ・・・と思います。)それにね、なんだかスプーンおばさんって、かわいい人なの・・・くすっ。
偕成社からはこの本の他に「スプーンおばさんちいさくなる」が出ています。そして、スプーンおばさんシリーズの童話は、学研からシリーズで出ているようです。(まだ、私は読んでないんですけど・・・おもしろそうです、はい。) (2001/12/21)
(追記)
この本は絶版のようですので、図書館にてお探しください。(2023.12)
さて、ここからはそれ以降に我が家にやってきたクリスマスの絵本です。
2023年12月に加筆しました。
■カロリーヌのクリスマス
ピエール・プロブスト/作 やましたはるお/訳 BL出版 1999
カロリーヌとゆかいな8ぴきシリーズのクリスマスの本です。カロリーヌたちはクリスマスツリーを買うためにみんなの貯金箱を崩してお金をかき集めました。くまのブムとこげちゃのユピーが代表で町にツリーを買いに行ったのですが、途中でバイオリン弾きのおじさんにお金をあげたり、サンタのおじさんがかわいそうな子供のために募金しているところへお金を入れたりしていたら、結局お金が足りなくて小さなツリーしか買えませんでした。そこに「ほしのだんしゃく」からお手紙が届いて…。「ほしのだんしゃく」とは一体何者なんでしょう…?!途中、ドキドキする展開になります。はたしてカロリーヌと8ひきの運命や如何に?!
出版社のサイトで他のカロリーヌシリーズはあるのですが、このクリスマスはでてこなかったので、絶版のようです。(そもそもこの本はフェリシモの企画本でしたから、限定品だったのかもしれません。一応、京都市の図書館で検索をかけたら本はありましたので、図書館にはあると思います。)(2023.12)
■まりーちゃんのくりすます
フランソワーズ・作 与田準一・訳 岩波書店 1975
まりーちゃんとひつじのぱたぽんのクリスマスのおはなしです。まりーちゃんたちがプレゼントをもらうために用意するのは靴下じゃなくて、履いている木の靴です。でも、ぱたぽんは自分は靴はぬげないからサンタクロースはプレゼントをくれないだろうと嘆きます。でもまりーちゃんたら、ぱたぽんが「くつをおくことができないから、わたしにはなんのプレゼントもおいていってもらえない」と訴えているのに、自分の話ばかり。…と思っていたのですが、あら、ちゃんとぱたぽんのこと気にかけていたのですね、^-^; 最後のぱたぽんの嬉しいそうな絵でほっこりしました。
今も出版されています。(2023.12)
■ゆかいなゆうびんやさんのクリスマス
ジャネット&アラン・アルバーグ/作 佐野洋子/訳 文化出版局 1992
ゆかいなゆうびんやさんのクリスマスバージョンです。
いつか ある日 クリスマスイブ たくさん雪がふったあと またゆかいな ゆうびんやさんが やってきた。
いっとうさいしょは4ひきぐまロッジ、宛名はもりのなか4ひきぐまロッジ あかちゃんぐまくんへ。
お次は赤ずきんちゃんのおうち、送り主はなんと「おおかみ」だよ!中味は何かな?どきどき。
その次は病院、病院にはハンプティダンプティが入院中。お手紙の中身は何かしら?
しょうがパン坊やに配ったあとは、ちょっと配達したくないてがみ…入口には「無断侵入したもの ペロリといただく」だって!
そして雪がほんぶりになってきて、だんだん暗くなった頃、ゆうびんやさんがたどり着いたのはどこでしょう? ^-^
この本はそれぞれの届け先へのお手紙やプレゼントが入っている、とても楽しい仕掛け絵本です。
ページをめくるたびに、まるでプレゼントをもらったような気分になれますよ♪
それではみなさん、メリークリスマス!
我が家にあるのは旧版なのでサイズが小さいのですが、今は大判の本が出ています。
お手紙やプレゼントもちょっと大判サイズになっているかもしれませんね。
親子で楽しいひとときを過ごせる仕掛け絵本、プレゼントに最適だと思います。
(でもハンプティダンプティや赤ずきんちゃんを知っていた方がより楽しめるかも?未就園児よりは幼稚園の大きい組さんや小学生ぐらいのお子さんのほうが楽しめるかもしれません。)^-^ (2023.12)