五節の舞から「とりかえ・ばや」(再読)

NHKの「光る君へ」の第4回で「五節の舞」を見ていたら、さいとうちほさんの「とりかえ・ばや」を久しぶりに読みたくなりました。

たしか「五節の舞」の話があったはず…と、調べてみれば、それは8巻にありました。

(こんなとき電子書籍だとパラパラとめくって調べられないので、ちょっと不便です、^-^;)

 

うん、ストーリーも面白かったけれど、平安時代の風習を知るのにも、この漫画版「とりかえ・ばや」は、結構いいなぁと思います。

1巻の一番最初に出てくる沙羅と睡蓮たちのお屋敷も、寝殿造りで東の対と西の対になっていて、NHKの解説どおりです。^-^

宮中の行事なども、とても丁寧に描かれていると思います。

 

昔、京都御所の特別公開で撮った五節の舞のお人形の展示

ついでに(?)某ネットの本屋さんを見ていたら、「転生とりかえばや物語」(空野進 ハルキ文庫)というのもあったので、こちらも読んでみたのだけれど、「あれ?」ここで終わりなの?という終わり方。これ、続きある…よね?

と、やや消化不良気味になってしまったので、今度は原作の現代訳を読もうかと、田辺聖子の「とりかえばや物語」(21世紀版少年少女古典文学館 講談社)が電子書籍で半額になっていたので、こちらも読み始めました。

(対象が児童向けになっています。随所に解説付きです。スマホで読むのは不向き。iPad向け。まだ読んでいる途中。)

こちらでは二人の名前は、名前は「春風」と「秋月」になっています。もともと、原作には二人の名前はなかったのでしょうね。

 

 

ーー⭐︎ーー

さて、以下は昔「Kazenonaka」の方に載せていたものです。

再読したのを機に、「木陰の本棚」のほうで再掲いたします。

(以下、2018/2/24 Kazenonakaで記載していたもの)

さいとうちほさんの「とりかえ・ばや」13巻にて完結。

最後はみんな丸くおさまって大団円だった。^-^

(約1名、石蕗の中将だけが残念なヤツなままだったけれど、^-^;)

 

 もともとは、平安時代に書かれた古典「とりかへばや物語」がベース。

この物語が男女入れ替えの最古の物語となるのかな?

さいとうちほさんの漫画は原作通りではなく、

だいぶアレンジがされている。

なので、どのように結末を持っていかれるのか?

それがずっと気になっていた。

最後は少女漫画らしい終わり方になっていたと思う。

(最終巻の巻末の「あとがき・ばや」に原作通りだったら…という展開がちらっとついていて、これはこれで笑ってしまった。)

 

氷室冴子さん原作/山内直実さん漫画の「ざ・ちぇんじ!」も

以前読んだことがあるけれど、

こちらはどちらかというと、どたばたなコメディタッチな感じで

たしか二人が本来の姿に入れ替わるところでお話は終わってしまう。

(名前はどちらも綺羅でややこしい。)

 

一方、「とりかえ・ばや」のほうは、

睡蓮と沙羅双樹が入れ替わってからの話に

結構重きをおいていたように思う。

特に睡蓮が男として成長していくところは見所のひとつ。

(原作とちがって、一途な男なのもいい。^-^)

そして沙羅は姫になっても、最後まで沙羅らしかったなぁ…とも。^-^

 

↑原作の「とりかへばや物語」

そもそも 平安の時代に、こんなトランスジェンダーな話が書かれているとは驚き。

作者は不詳とのことだが、こうして現代にまで語り継がれてきたということは、

どの時代にも少なからずこの話が受け入れられてきたからなのだろう。

↓物語のあらすじはこちらでどうそ。

とりかへばや物語 - Wikipedia

 

トランスジェンダーな話といえば、

志尊淳が演じたNHKドラマ「女子的生活」もあった。

志尊淳の女装がすごかった。

もともと男の人って知っていることもあって男性の女装という感じなのだけれど、

時々、本当に女の人に見える時もあった。(おそるべし志尊淳。)

(そして、ミニスカートだと足が細くてスタイル抜群で、もうびっくり。)

4話で終わってしまったけれど、

もう少し、みきの女子的生活、みたかった気もする。