山はしっている

先日借りた「キツネのはじめてのふゆ」を描いたイラストレーター、リチャード・ジョーンズ氏の絵本をもう1冊借りてきました。

山はしっている  

リビー・ウォルデン/作 リチャード・ジョーンズ/絵 横山和江/訳 すずき出版2020年

SECRETS OF THE MOUNTAIN 

Text by Libby Walden  Illustration by Richard Jones  Great Britain 2018

 

文章も絵も、とても美しい絵本です。

 

山に生きるものは、山に見守られています。

絵本は山の朝からはじまります。

まず山のいただきが夜明けを迎える頃、早起きの鳥たちが飛び立っていきます。

その後、シロイワヤギが歩き、小さなナキウサギが目をさまし、ヘラジカの親子が朝ごはんをさがしています。

こもれびの中、鳥たちがにぎやかにさえずり、山裾の丘では、さまざまな生き物たちの営みがくりひろげられます。

やがて夕方になり、ビーバーがダムを作っていたり、ハイイログマが水浴びをしたりしてるうちに夜になります。

そして生き物たちがねどこにもどっていくいっぽうで、うごきはじめる動物たちもいます。

ボブキャットやねずみたち、クロクマやムササビ、それにフクロウも。

オオカミやピューマも夜に活動します。

そしてまた朝がやってきます…。

夜が朝になるように、世界も変わっていく。

でも、変わらないものもある。

それを山は知っているのですね。^-^

最後の見返しのページには、絵本に出てきた動物たちの一覧があります。

文章には出てこない絵で登場しただけの生き物も載っていて、え?これってどのページにいたっけ?と探してみたり、^-^;

この絵本を見ていると、夜の静けさや動物の息づかいまで感じます。

そしてナキウサギの可愛さに愛おしくなりました。

うん、我が家にお迎えしようかな、この本。

(最近、欲しい本が際限なく増えて困る、^-^;)